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九州電力が再生エネルギーの買取中断をなぜ今更? [疑問]

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九州電力再生エネルギー買取中断の説明会を、

10月2日に行いました。


鹿児島県内の事業者向けの説明会で、

鹿児島市鴨池新町の県市町村自治会館で開かれました。


定員の200人を大きく、上回る約550人が詰めかけて、

九州電力は、急きょ追加の説明会を、同市与次郎2丁目の、

九州電力の鹿児島支社でも開催しました。



九州電力は、他の地域より急速に再生エネルギーが加速して、

このままでは、電力の需給バランスが崩れて、

安定供給できなくなるなど、と説明しています。



保留した契約が、将来どうなるのかについては、

「なるだけ早く示したい」と述べるにとどめています。


残念ならが、回答できるだけの確認は、とれていないでしょう。



参加者からは、時期を示せ、自己破産したらどうしてくれる、

と怒号も上がり、会場は騒然としたようです。



ここで、大竹まことさんと室井佑月さんが、

九州電力再生エネルギー買取中断は、

国の脅しだとする、­吉永みち子さんのコラム

を取りあげて、思うところを語ってもいます。


ラジオの一部内容は、コチラの動画をご覧下さい。






それでは、なぜこのようなことになってしまったのかと言うと、

2012年7月に、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が、

はじまって以降、九州では太陽光発電などの普及が急速に広がりました。


恵まれた日照量から、太陽光発電の事業者の参入が相次ぎ、

FITによる設備認定量、またすでに発電中の設備量の、

いずれも、全国の約4分の1を占める、一大拠点になりつつあります。



そうした中で、九州電力には2014年3月に1か月間で、

それまでの1年分に相当する、約7万件もの太陽光発電の事業者の、

接続申し込みが集中しました。


九州電力は「FITに基づく買い取り価格が値下げされるのを前に、

申し込んでおこうという事業者が殺到した」とみていたようですが、

「まさか、これほどとは、まったくの想定外です」と話しています。



この時点で、九州電力の認識の甘さと、太陽光発電所などの、

設備申請について、設備投資をする前のリスクの説明が、

事業者となる方たちに、なかったことになります。



実は、九州電力はFITの導入後に、太陽光発電の事業者の急増を受けて、

2013年3月に、既存の送電設備で接続可能な、太陽光発電の容量の導入見通しを、

2020年までに、300万キロワットから700万キロワットへ拡大しています。


3月以降の、申し込み分を加えた、7月末、現在の申し込み量がすべて接続された場合、

太陽光発電などの、接続量は約1260万キロワットにもなるようです。


導入見通しをはるかに上回る申し込みが、九州電力を追い込んだことになりました。



それでは、なぜ申し込みが増えると、安定供給ができなくなるのかと言うと、

電気は使用(需要)と発電(供給)が同時に行われて、周波数を一定に維持することから、


電力を安定的に供給するためには、

その需要と供給を常時一致して、需給バランスをたもつ必要があります。


その需給バランスが崩れたとき、安定供給が困難になるわけです。



たとえば、春や秋の電気の使用が、少ない時期の、

晴天時の昼間の需要は、約800万キロワットになるようです。


一方、7月末、現在の太陽光発電などの接続申し込み量は、

約1260万キロワットですから、

太陽光発電だけで、すでに需要を上回っていることになります。


このように、需給バランスが崩れると、安定供給がむずかしくなり、

大規模な、停電を引き起こす可能性が高まるわけです。



となると、この場合は、どこかに電気を貯める方法、

を考えなければなりません。


九州電力は、このような対策をほとんどしていないと思われます。


勿論、これには、設備投資の費用がかかるわけですから、

今の、九州電力の収益状況からしても、このような投資が出来なかった、

可能性もあります。



そして、ここで更に大きな疑問になってくるのが、原発稼働になります。

電気が余る予定なのに、原発稼働させる必要性がどこまであるか?です。


原発稼働により、更に過剰な発電が発生することも、

要因の一つにあるのではと思います。



そして、極めつけが、再生エネルギーの供給が大幅に多くなれば、

九州電力の支出が、多くなるのではとみています。


太陽光発電の事業者に、電気料金を逆に支払うことになるからです。


現在は、円安にともない、火力発電などの燃料費が高騰している中で、

九州電力の赤字は拡大していました。


太陽光発電の事業者への支払いと、電気料金の収入が、

どこまで、バランスがとれているのか?



このように、再生エネルギーは、九州電力側からすると、

あまりメリットがないことが分かると思います。



現在、鹿児島県内で太陽光・風力発電の新規契約への、

回答保留は、約1万5千件にもなると言うことですが、


おそらく、契約はできないと思った方がいいと思われます。



このように、大きな投資をする際には、

リスクをよく把握しておくことも重要になります。


最終的な、九州電力の回答がどのようになるのか?

今後の展開を見守りたいと思います。


最後まで読んで頂きありがとうございました。



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